履歴書の本人希望欄に、気軽に自分の希望を書いてしまっていないでしょうか?今回は、本人希望欄に書くべき内容や、書いてはいけない内容をお伝えします。履歴書を作成する前に確認して、書類選考を突破しましょう。
目次
履歴書の本人希望欄とは

履歴書の「本人希望欄」は、履歴書の最下部に設けられている部分を指します。本人希望欄とは、企業で働く際に、どうしても伝えておかねばならない特記事項を書くための欄です。
例えば、「親の介護をしていて時短勤務しかできない」や、「自身に病気があり、通院のために月に一度午前休暇が必要」などが、特記事項にあたります。
本人希望欄を採用担当者はどう見ているのか?
本人希望欄は「給料・職種・勤務時間・勤務地・その他についての希望などがあれば記入」と書かれているために、希望という言葉通りに自身の要望を書いてしまいがちですが、これはNGです。企業は本人希望欄を、「絶対に叶えなければ働くことができない条件」だと捉えています。
「この条件があれば働きやすいな」というちょっとした本人の希望であったとしても、企業は「この条件を叶えなければ働くことができない」という絶対条件として捉えます。
そのため、自分の希望をたくさん書いてしまうことで選考が見送りになることが十分にあるのです。本人希望欄には、選考の段階でどうしても譲れない条件がある場合のみ書くようにし、また書く際には謙虚さが伝わるように書きましょう。
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履歴書の本人希望欄には、働く上で企業に絶対に伝えなければいけないことを記入する。
■履歴書の本人希望欄に書くべきこと
基本的には、履歴書の本人希望欄は「貴社の規定に従います。」と書くのがベストです。たとえ勤務条件や譲れないポイントがあったとしても、選考が進んでいくと必ず採用担当者と条件交渉する場があり、面接で条件交渉をした方が良いためあるためです。
まだ選考にも進んでいない段階であれこれと条件を書いてしまうと、選考に進みにくくなってしまう恐れがあるため、希望の条件は面接で伝えるようにしましょう。しかし、選考の段階で書いた方が良い内容もあります。ここでは、書くべき内容やその理由をお伝えします。
希望入社時期
内定をもらってもすぐに勤務することが難しい場合には、その旨を書くようにしましょう。企業は事業計画にそって、採用のスケジュールも決めています。内定をもらったあとに「すぐに勤務することはできない」などと伝えてしまうと、企業にも迷惑がかかってしまいます。
そのため、「現職の社内規定のため」や「引き継ぎのため」などどいった理由を添えて希望入社時期を書きましょう。
希望の勤務地と通勤時間
親の介護があるため転勤ができないといった理由がある場合は、その理由を書いた上で、希望の勤務地を書きましょう。ただし、「東京勤務希望」や「神奈川県勤務希望」など地域を狭めて限定して書いてしまうと、選考で見送りとされてしまう可能性が高くなってしまいます。そのため、「首都圏を希望します」など少し範囲を広げて伝えるようにしましょう。
通勤時間に関しても同様です。例えば親の介護で実家から引っ越することができないような場合にも、「同居している家族の介護が必要なため、実家から○時間以内の勤務地を希望」と通勤時間の希望を記載しましょう。
希望の職種
応募先の企業がいくつもの職種を同時募集している場合には、「営業職を希望します」など、希望の職種を書きましょう。また、その際に企業が募集している職種名の通りに記載しましょう。記載している職種名と異なる名称で書いてしまうと、採用担当者に正確に伝えることができません。
子供について
子供の送り迎えがあるなどといった理由がある場合には、「子供の保育園の迎えがあるため、18時には退勤させていただけますと幸いです。また、事前に残業の有無が分かっていれば家族に迎えを頼むことも可能です。」のように、企業への配慮を付け加えるようにしましょう。
正社員の応募でお子さんのことを書いてしまうと、採用されにくくなってしまうのでは?と懸念してしまうかもしれません。しかし、書き方に気をつければ逆にやる気があることが伝わり、好印象を与えることもできます。
旅行や休暇の予定
入社後に新婚旅行の予定がある場合や、すでに旅行の予約をしている際には、休み希望を事前に伝えておいた方がよいでしょう。有給休暇支給前となるため、入社してから申し出ると問題になったり印象が悪くなってしまったりすることもあります。
本人希望欄には希望入社時期、希望の勤務地と通勤時間、希望の職種、子供について、旅行や休暇の予定など会社に伝えばければいけない条件があれば記入する。
履歴書の本人希望欄を書く時に注意すること

履歴書の本人希望欄を書く際に注意すべきことを、以下にまとめたので参考にしてください。
読みやすいように簡潔に書く
本人希望欄にたくさんの要望を書くのはやめましょう。いくつもの希望が書かれていると、「要望の多い人」というマイナスイメージを与えてしまいます。
また、採用担当者は何通もの履歴書に目を通しています。読みやすいように簡潔にまとめて書くようにしましょう。目安としては、長くても趣味の欄の8割程度におさめることがおすすめです。
無理な要求を書くのは避ける
叶えられなくても支障がないことをわざわざ書くのは避けましょう。例えば、書類選考の段階でいきなり希望年収を伝えるのはタブーです。一方的に希望を伝えてしまうとワガママな印象を与えてしまいます。
面接や内定の際に必ず企業から給与や待遇について交渉する場があります。どうしても確認したい場合は面接で聞くようにしましょう。
特になしとは書かない
特に絶対条件がない場合にも「特になし」と書くのはやめましょう。素っ気ない印象を与えてしまい、やる気がないように感じられてしまいます。その場合は、「貴社の規定に従います。」と記載するのがおすすめです。空欄のまま提出してしまうのも、記載漏れと思われてしまう恐れがあるためやめましょう。
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履歴書の本人希望欄の例文

本人希望欄の例文をいくつかお伝えします。以下を参考にしてください。
健康上の理由がある場合
「業務には支障がありませんが、目の治療による通院のために月に1度午前休暇をいただけますと幸いです。」
→持病によって、定期的に通院が必要な場合はその理由や頻度を記載しましょう。また、持病によって業務に支障がないことを伝えるのも大事なポイントです。
連絡可能希望時間がある場合
「在職中のため、平日9時〜18時は電話に出られないことが多くなりますが。お昼休憩(12時〜13時)は電話に出れる可能性が高いです。出れなかった際には折り返しご連絡いたしますので、恐れ入りますが留守番電話にメッセージを残していただけますと幸いです。」
→現職の都合で電話に出られない場合は、出れない時間を書くよりも、出られる時間を書く方が親切になります。また、応募先の就業時間以降を指定してしまうと相手側に負担をかけてしまいます。可能な限り企業の就業時間内に合わせるのが良いでしょう。
入社希望日がある場合
「在職中の会社の規定により、○年○月○日以降であれば入社可能です。勤務地や待遇等、その他は貴社の規定に従います。」
→いつから入社できるのか具体的な日にちがわかる場合は明記するのが良いでしょう。退職日が未定の場合は、予想などで適当に書くのはやめましょう。履歴書を見て採用スケジュールを組む場合もあるため、履歴書の記載通りに退職できない場合、採用が見送られるケースもあります。
希望勤務地がある場合
「親の介護があり引っ越しができかねるため、首都三県での勤務をお願いできれば幸いです。」
→複数の支店や支社がある企業の場合、転勤を命じられることがあります。家庭の事情でどうしても転勤が難しい場合には、必ず理由を明記し伝えましょう。
転職エージェントを利用しよう

書類選考の通過率は約30%といわれています。そのため、まずは通過しやすい履歴書を作成することが大切です。転職エージェントを利用すると、応募したい企業に合わせて履歴書の添削や作成のサポートが受けれるので、通過率がアップします。転職を迷っている方は、ぜひ気軽にキャリチェンにご相談ください。
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